2026年、IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に変わりました
システム導入の費用に使える補助金として知られていたIT導入補助金は、2026年から名称が変わり、デジタル化・AI導入補助金になりました。
検索しても古い情報が出てくることが多いので、2026年時点の内容を整理しておきます。
※この記事の情報は2026年8月18日時点のものです。最新の内容は公式サイトでご確認ください。
どんな制度か
中小企業・小規模事業者が、業務のデジタル化やAI導入によって人手不足の解消や生産性の向上を図るとき、その費用の一部を国が補助する制度です。
対象になるのは、主にソフトウェアの購入費とクラウドの利用料です。クラウドは最大2年分まで対象になります。
これに加えて、次のような費用もオプションとして対象になります。
- 機能拡張、データ連携ツール、セキュリティ関連の費用
- 導入・活用コンサルティング
- 導入設定、研修
- 保守サポート
導入して終わりではなく、設定や研修まで含められるのがこの制度の特徴です。
5つの申請枠
2026年度は、目的に応じて5つの枠があります。
| 枠 | 主な用途 |
|---|---|
| 通常枠 | 業務のデジタル化全般 |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | インボイス制度に対応する会計・受発注・決済ソフト |
| インボイス枠(電子取引類型) | 取引先も含めた電子取引の導入 |
| セキュリティ対策推進枠 | セキュリティ対策のサービス導入 |
| 複数者連携デジタル化・AI導入枠 | 複数の事業者が連携して取り組む場合 |
業務システムの導入で使われることが多いのは通常枠です。
通常枠の金額
補助される金額は、対象となる業務プロセスの数によって変わります。
| 補助額 | |
|---|---|
| 1プロセス以上 | 5万円以上 〜 150万円未満 |
| 4プロセス以上 | 150万円 〜 450万円以下 |
補助率は1/2以内、または2/3以内です。最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員の30%以上を占める場合は、2/3以内が適用されます。
たとえば200万円のシステムを導入して補助率1/2が適用されれば、100万円が補助される計算になります。
スケジュール
締切は年に何回か設定されていて、回次ごとに区切られています。2026年8月時点で公表されているのは4次締切までです。
- 4次締切: 2026年8月25日(火) 17:00
- 交付決定: 2026年10月7日(水)(予定)
- 事業実施期間: 交付決定〜2027年3月31日(水) 17:00
- 実績報告期限: 2027年3月31日(水) 17:00
5次以降は随時公表されるため、間に合わなかった場合も次の回を待てます。 ただし年度末が事業の期限になるので、遅い回次ほど導入期間が短くなる点は注意が必要です。
申請する前に知っておきたい3つのこと
① どのツールでも対象になるわけではありません
事前に登録されたIT導入支援事業者が提供する、登録済みのツールでなければ対象外です。「補助金を使いたい」と考えたら、まずそのツールが登録されているかを確認してください。
② 申請は、支援事業者と一緒に行います
自社だけで完結する手続きではありません。導入するツールの事業者と組んで申請する形になります。
③ 交付決定より前に発注すると対象外になります
「先に契約して、あとから申請する」ということはできません。必ず交付決定を待ってから契約・発注してください。ここを間違えると補助を受けられなくなります。
補助金ありきで決めないほうがいい
最後に、実務的な話を書いておきます。
補助金があると、つい予算の上限まで使いたくなります。ですが、必要のない機能まで含めて大きく作ると、補助が出ても自己負担額は増えますし、運用の負担も増えます。
必要なものを決めてから、それが補助の対象になるかを確認する。 この順番のほうが、結果的に無駄がありません。補助金は費用を軽くする手段であって、導入の目的ではないためです。
制度の詳細・最新情報はデジタル化・AI導入補助金 公式サイトをご確認ください。
どこから手をつければいいか分からない、という段階でのご相談も承っています。